法人の設立や認可申請において、行政庁への提出が求められる重要な書類のひとつが「資産目録」です。特に一般社団法人・財団法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人など、公益性の高い法人を設立する際には、団体の財産状況が適正かつ明確であることが求められます。この記事では、資産目録の基本的な役割から、行政手続き上のポイント、専門家の関与まで、実務に役立つ情報を詳しく解説します。
資産目録の定義と目的
資産目録とは、法人が保有する財産を一覧形式で整理・記載した書類で、設立認可時や事業開始時において財政的な健全性を証明する資料です。現金、預金、不動産、備品、有価証券など、すべての資産が対象となり、その評価額や取得経緯も明示されます。この資料を通じて、法人の信頼性や事業継続性を行政側が判断するため、非常に重要な役割を担っています。
設立認可における資産目録の提出義務
法人の種類によっては、設立時に所轄庁への認可が必要です。たとえば社会福祉法人では、都道府県知事への設立認可申請時に資産目録の提出が必須となります。これにより、法人が法令で定められた最低資産額を満たしているか、公益的活動を継続できる基盤があるかが確認されます。資産目録は単なる書類ではなく、法人の「信用」を担保する重要な根拠資料なのです。
資産目録の作成に必要な項目と注意点
資産目録には、資産の名称・数量・取得日・評価額・取得方法(寄附・購入など)など、詳細な情報を記載する必要があります。評価額の算定には客観的な根拠が求められ、不動産であれば固定資産評価証明書、車両や機器類であれば見積書や帳簿などの裏付け資料を添付するのが一般的です。不正確な記載や根拠不足があると、認可審査に遅延が生じる可能性もあるため、注意が必要です。
行政書士のサポートによる適正な資産目録作成
資産目録は専門的な知識と正確な財産評価が求められるため、行政書士などの士業に依頼することが多くあります。行政書士は、設立認可申請に必要な他の書類(定款、事業計画書、収支予算書など)とともに、資産目録の形式や記載内容が法令に適合しているかを確認しながら作成支援を行います。また、寄附財産の受領証や資産評価証明書の収集・添付など、煩雑な手続きも一括して対応できるため、スムーズな認可取得に貢献します。
まとめ:資産目録は設立認可のカギを握る重要書類
資産目録は、法人設立時の信頼性と財務基盤を裏付ける資料であり、認可手続きにおいて不可欠な存在です。内容の正確性と裏付け資料の整備が求められるため、専門家の支援を受けながら慎重に作成することが望ましいでしょう。とくに公益性の高い法人設立を目指す場合は、早期に行政書士や税理士などに相談し、資産目録を含む申請書類一式の準備を万全に整えることが成功の鍵となります。

