医療法人の定款認証は公証人が行うのですか?設立手続きの落とし穴とは

医療法人の定款認証は公証人が行うのですか?設立手続きの落とし穴とは

医療法人の設立を検討している医師や関係者にとって、「定款の認証は誰が行うのか?」という疑問は非常に重要なポイントです。特に、株式会社など他の法人設立と混同しやすいため、誤った手続きをしてしまうケースも少なくありません。本記事では、「医療法人の定款認証は公証人が行うのか?」という疑問に対し、結論とその背景、よくある誤解、実務上の注意点、専門家の支援内容まで丁寧に解説します。

医療法人の定款認証は公証人ではなく、所轄庁の認可が必要

結論から言うと、医療法人の定款は株式会社のように公証人による認証を受ける必要はありません。代わりに、都道府県知事などの「所轄庁の認可」が必要です。これは医療法人が公益性の高い非営利法人であることから、行政による厳格なチェックが求められているためです。

医療法人の設立には、まず「設立認可申請書」とともに定款案を所轄庁に提出し、内容に問題がなければ「設立認可」が下ります。その後、法務局で登記を行い、法人として成立する流れとなります。つまり、株式会社のように公証役場で定款認証を受けるフローとは大きく異なるのです。

株式会社との違いを正しく理解することが重要

株式会社をはじめとする営利法人の設立では、定款を公証人に認証してもらうことが必須です。これは法的な要件であり、設立登記に進むために避けては通れません。一方で医療法人は、営利を目的としない非営利法人であるため、行政庁の監督下におかれ、認可制が採用されています。

この違いを把握せずに、誤って公証役場に定款を持ち込んでしまったり、逆に認可を得ずに手続きを進めようとしたりするケースがあります。医療法人の設立においては、「認可」がキーワードであり、「認証」ではないという点を押さえておきましょう。

「認証」と「認可」の混同に注意

医療法人に限らず、「定款認証」と「定款認可」は混同しやすい用語です。認証は形式的なチェックを行う手続きで、公証人がその役割を担います。一方、認可は実質的な審査であり、内容の妥当性を所轄庁が判断します。

特に士業やコンサルタントの関与なしで設立を進めると、この違いに気づかず申請ミスが生じやすくなります。結果として、設立までの期間が延びたり、再申請が必要になるなどのリスクもあります。

設立実務ではスケジュールと提出書類に注意

医療法人の設立には、認可申請から登記完了まで、通常6ヶ月程度を要します。定款や設立趣意書、診療所の概要、出資者や役員の情報など、提出すべき書類は多岐にわたります。

特に注意すべきなのは、定款の内容です。公益性・非営利性が保たれているか、医療法に準拠しているかを所轄庁が厳しくチェックします。また、設立後も定款変更には再度の認可が必要となるため、初期段階での記載内容の整合性と将来的な運用まで見据えた作成が求められます。

行政書士・専門家による支援のメリット

医療法人の設立は、一般法人に比べて要件が複雑であり、行政庁との調整も必要です。行政書士などの専門家は、定款作成や必要書類の整備、申請書類の作成から行政とのやり取りまでを一貫してサポートできます。

また、所轄庁ごとに求められる書類や審査の観点が異なることもあるため、地域の制度に精通した士業の支援を受けることで、スムーズかつ確実な法人設立が可能となります。

まとめ:医療法人の定款は「認証」ではなく「認可」がポイント

医療法人の定款に関しては、「公証人による認証」は不要であり、所轄庁の「認可」が必要です。この違いを理解せずに手続きを進めると、設立がスムーズに進まないだけでなく、制度上の不備を問われる可能性もあります。

確実な設立のためには、早い段階から行政書士など専門家に相談することをおすすめします。正しい知識と適切な準備で、医療法人設立を成功させましょう。